【神輿みたまま】江の島 天王祭

★ 情報提供者:はっちゃん

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 こんばんは みなさん。7月13日(日)に湘南シリーズ第3段 江の島 天王
祭に行って参りました。今回もZさん、Rさん達と御一緒です。また現地では
私の会「祭道」のM会長、K支部長とも一緒になりました。
 朝5時起きで家を出て8時鎌倉駅集合。途中いろいろあって江の電江の島駅
についたのが、9時過ぎ。さっそく予約しておいた二見舘で仕度して、江島神
社の辺津宮へ向かいます。
【江島神社の縁起書から】
 江島神社は辺津宮、中津宮、奥津宮と3社ありますが、いづれも女神様で、
福岡の宗像大社や広島の厳島神社と同じ神様なのだそうです。やはり、海運、
漁業の神様なんでしょうね。
 また八坂神社については
 「御礼神 建速須佐之男命、御神体は命の御木像と伝えられ、昔対岸の腰越
津村に祀られていたが其の年の海嘯に御窟の前に漂着していたのを島人が拾い
上げて此処に祀ったといわれている」と縁起書にありました。
 かつてはこの祭は7月14日に行なわれていたようで、昨年まで7月15日に行
なわれていた茅ヶ崎の浜降り祭とあわせて2日続けて神奈川の海辺で大きなお
祭りがあった事になります。やはり「夏は海!」ですね。どちらもいまは休日
に移動していますが。
【しゃんぎりと神輿渡御】
 辺津宮は3社ある江島神社のうち、一番入り口側の神社です。急な階段をあ
がっていくと、境内には大きさ4尺程度の2点棒の神輿がありました。延べ屋
根、平屋台のすっきりとした神輿です。湘南のどっこい神輿ですから箪笥(そ
の名のとおり箪笥の引き出し金物を大きくしたような金物)がついています。
 関係者の挨拶や玉串奉典がすんだあと、高張り堤灯と「しゃんぎり」が神輿
の廻りを3度廻ったあと、神輿が上がります。
 「しゃんぎり」は、錫杖、太鼓、笛、等くみあわせです。錫杖を地面に打つ
けてシャンシャンと鳴らし、柄のついた太鼓(丁度電々太鼓みたいです。)を
打ったり頭上に差し上げてくるくる廻したりしながら、神輿を先導します。
 江島神社さんに聞いたところでは、御囃子連は竜神囃子、まつ囃子、かん囃
子、通り囃子等で8連あるのだそうですが、今は人が少なく皆さんで、兼ねて
いるのだそうです。今回は「しゃんぎり」の写真をご覧ください。

 神輿は辺津宮と同じ境内にある末社の八坂神社の前で大きく一揉みします。
今日は天王祭ですから当然ですね。
 そのあと、江の島の急な階段を神輿を担ぎ降ろします。行ったことのある方
はご存じでしょうが、急な折れ曲がった階段を神輿を担ぎ降ろすんです。ゆっ
くり滑らないように足元を確かめながら一歩一歩降ろします。階段ですから、
踊り場があります。踊り場に差し掛かるところで急に神輿が軽くなり、踊り場
から出るところで急に神輿が重くなります。階段の勾配と、神輿の棒の勾配が
ずれるから当り前なんですが。重くなった時が踏ん張り時です。
 無事参道の階段を担ぎ降ろし、弁天橋の袂に着いた所で、神輿を降ろし休憩
です。
【海中渡御の仕度】
 担ぎ手が休んでいる間に、神輿は江の島天王祭の一番の山場「海中渡御」の
為の準備です。飾り綱を海中渡御用のもの(昔の古いもの、若干色が褪せ、ほ
つれもきている)に取り替え、保護のため神輿の胴を晒できっちり巻きます。
そして最後に、両方の担ぎ棒の下に、担ぎ棒より2メートル位長い丸太を細引
きで巻いて抱かせます。棒の長さは6〜7メートル、太さは末口1寸5分位に
なるのでしょうか。
 担ぎ手の我々も半纏や白ダボを脱いで、白の絞め込だけになります。江の島
の天王祭は、色ものの絞め込は禁じられているようで、何人かは断わられてい
ました。はっちゃんもRさんからあらかじめ注意をもらっていました。
【海中渡御】
 準備が整ったところで、神輿は弁天橋の袂から海に入っていきます。最初は
浅瀬を橋に沿って歩いてきますが、途中で橋の下を潜って、東浜側へ出てから
は海がぐっと深くなります。ほとんど肩から顎の所まで海水につかります。は
っちゃんは爪先で立ってなんとか背が立ちました。でも人に寄っては完全に神
輿にぶら下がって浮いている人もいたでしょう。陸の上にあっては重りを付け
るだけのような、丸太も海上においては、浮きの役目を果たすんですね。
 岸では、しゃんぎりを奏でていたそうですが、海にいる我々には全く聞こえ
ません。ただただ、神輿を担ぐと言うより、神輿と一緒に波間を漂うような、
ふしぎな感覚でした。神輿の廻りには神主さんや、写真班の載った船(いつも
は観光客を載せている舟が今日は御座船や供奉船で奉仕です。)が3漕神輿の
廻りを取り巻きます。担ぎ手は体の向きを変えながら神輿を前、後ろに渡御さ
せます。
 30分位でしょうか。体がいささか冷えて来たころ、海から上がり、江の島の
漁師町まで、神輿を渡御。午前の渡御が終ります。
 渡御の終了寸前に、見物に来ていた「浜松君」(毎年会津の七日堂裸詣りで
会う彼です。)にばったり会いました。
 二見館にもどって、入浴をして、着替えて、食事です。
 午後は1時半に神輿があがり、今度は弁天橋を渡って、対岩の腰越えまで渡
御したようですが、はっちゃん達は午前中だけで江の島を失礼させてもらいま
した。

    はっちゃん @NIIZA saitama QZM02610 でした。



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