【神輿みたまま】井草睦の万燈神輿

★ 情報提供者:はっちゃん

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 引き続き、はっちゃんです。9月28日(日)の夜の神輿です。
【運転手さんの本音】
 新川崎から、品川、新宿を経由して、中央線西荻窪駅についたのは3時40分
でした。雨脚は結構激しくなっています。駅前からタクシーに乗って
はっちゃん「井草八幡まで」
運転手さん「どの道を通りますか?このまま青梅街道へ行っていいスカ?」
はっちゃん「いいスヨ。まだ神輿が出てないから、混んでないだろうから?」
運転手さん「えっ?今日、祭り?」
はっちゃん「4時から神輿が出るんスヨ。」
運転手さん「何時頃まで?」
はっちゃん「井草八幡から、荻窪警察まで往復するから、終りは8時位かな。」
運転手さん「えっそんなに?今日は混むから近づかないようにしよう。神輿を
      担ぐ人は楽しいだろうけど、こっちは大変だよ。」
 いや、はっきり言われました。
 そうですよね。神輿が渡御すると、付近の車は大渋滞。タクシーの運転手さ
んには、影響重大でしょうね。でも、半纏姿のはっちゃん相手ですから、井草
八幡に着いて、車を降りるときには、「気を付けて担いで下さい」と言ってく
れました。正直で気のいい運転手さんです。
【井草睦さん】
 
photo-mikosi
 杉並区の青梅街道に面した大きな神社・井草八幡神社の祭は、曜日にかかわ
らず10月1日からと決まっています。また先日出版された「宮神輿名鑑」によ
れば、神社には立派な宮神輿があるようですが、3年毎の10月2日に台車に乗
せて巡行するだけで、本当に担ぐのは数年に一度しかないそうです。
 それだけでは、寂しいからでしょうか。神社の例祭に先立ち、地元の井草睦
さんが、毎年9月の最終日曜日夜、井草睦さん自前の万燈神輿を出しているの
です。 
 定刻4時に神輿があがります。
 天下渋滞の名所、新宿と多摩を結ぶ幹線通路・青梅街道を大神輿が往復する
んです。先を行く宣伝カーの屋根には、井草睦さんの幹部が乗り込み、近隣へ
のご挨拶をしながら、ご迷惑を詫びながら、そして後援のお礼を述べながら、
神輿を先導していきます。
 神輿の担ぎ手を叱咤激励したり、神輿の進みを止めたり、進めたり、予定時
間通りに、渡御していくための気配りも大変です。
【万燈神輿渡御風景】
 最初の休憩に入るころ頃には、激しかった雨止んでしまいました。
 鉢巻をまた、かぶりから、捻りに戻します。だんだん寂しくなった髪の毛と
はいえ、濡らすのはいやですから、雨の間はすっぽりと喧嘩かぶりにしてまし
た。
 最初の休憩では、井草睦名物のコロッケです。意地汚ないことを話しますけ
ど、ここの渡御は、食料事情が非常にいいんです。最初はコロッケ、折り返し
点の休憩は唐揚げ。そして、最後の休憩は焼き鳥がメーンディッシュです。そ
の他、酒、ビール、御新香その他豊富です。今日は朝から食料事情のいい神輿
の連続ですから、ずっと、いい気持ち。幸せですね(^_^)/。でも、飲んだり食
べたりした後は、ちゃんと担がないといけません。太ってしまいます。
 最初の休憩から神輿に灯が入ります。近くの商店の寄付の堤灯。井草睦の名
入堤灯が夕闇に浮かびます。
 この神輿は、トコロテンで担ぎます。端代わりは許されていません。つま
り、端棒を取りたかったら、後ろから入って、前の人が抜けるのを待って、順
番に前に出てくる方法です。これは最初に、神輿の責任者から説明がありまし
た。だから、本棒はともかく(神輿の前だけですからせいぜい6〜7人です)
添え棒の端をとるのは大変な耐久レースとなります。後ろのほうから入って、
十人以上抜けるまで、順番を待たなくてはいけません。それだけ我慢して取っ
た端棒ですから、感慨深いものがあります。でも苦労して取った端棒もあっと
いう間に抜けなければいけません。自分が後ろにいるときには、ちょっとでも
早く前が抜けることを願い、自分が端に来たら、ちょっとでも長くいたい。ま
あ、人間なんてそんなもんです。
【呼び込み】
 最後の休憩の後は、この神輿の名物参加全同行会の呼び込みです。一組ずつ
順番に同行会が呼ばれ、その同行会の代表が神輿に乗って、神輿をあおるので
す。真っ赤な半纏を着た女の人が乗る会があれば、若い衆が上がる会もありま
す。原則は一人ずつですが、二人乗る会もありました。会として上がりますか
ら、みんな半纏はきちんと着ています。彫り物をいれたお兄さんや、締め込み
一本の若い衆などはいません。でも、女の締め込みが一人いました。あがって
半纏の尻をめくったんです。「うぉー」歓声が上がります。いやはや、男より
女のほうが元気なのでしょうか?
 祭道は27番目と連絡がありました。皆で頃合をみながら順番に後ろから入っ
て、一本取る態勢を引きます。順番に前へ進み、綺麗に一本取れたのですが、
まだ祭道の順番が来ません。大分抜けて、後二人くらいになってしまったとき
にやっと、祭道の順番が来ました。若手が二人乗り、端棒は若頭がしっかり押
さえて、盛り上げました。
 呼び込みが始まった段階から、割り込みを、と喧嘩を無くすため、井草睦の
メンバーががっちり肩を組んで神輿の脇をガードしています。後ろから順番に
来た人間しか棒に付けないようにしているのです。各会が呼ばれたときに、割
り込みがあると、喧嘩のもとだからです。
 はっちゃんが写真を撮るのもガードの後ろからでした。でも、なんとか、楽
しそうに神輿の上であおっている「祭道」の二人が写っています。フィルム最
後の一枚だったので非常に緊張したのですが。

    はっちゃん @NIIZA saitama QZM02610 でした。



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