【神輿みたまま】鉄砲洲稲荷神社大祭 平成11年 5月 3日

★ 情報提供者:はっちゃん

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 5月1日〜5日に鉄砲洲稲荷神社の3年に一度の大祭が行われました。その
うち神輿が出たのは3日と4日の二日間ですが、はっちゃんは3日の日に担が
せてもらいました。

【鉄砲洲稲荷神社例大祭】
 鉄砲洲稲荷神社は東京都中央区の湊一丁目にある神社でして、周りの公園を
入れると相当な広さにはなるんですが、神社の境内そのものは失礼ながらそん
な大きな神社でもないんです。 
 ところが氏子町会はけっこう広いんですね。ポスターによりますと、
 湊一丁目、湊二町目(この2町会が宮元)
湊三丁目、明石町、入船一丁目、入船二町目、入船三丁目、新富
銀座一丁目東、銀座二町目東、銀座三丁目東、銀座四町目東、銀座五丁目東、
銀座六七町目西、銀座六七町目東、銀座八町目東、新川二越一
となっておりました。歌舞伎座なんかも町会だそうですから大したもんですね。

 そして祭りの日程は
一日(土)    各町神輿 神霊遷し
二日(日)前日祭 奉遷祭・鳳輦神輿神霊遷し
三日(月)神幸祭 鳳輦神輿氏子各町巡行・各町神輿渡御(五の部連合)
四日(火)例祭奉幣 神楽奉奏・各町神輿渡御(四の部連合)
五日(水)翌日祭 還御祭・鳳輦神輿神霊遷し
で、その他九日には鳳輦神輿の担ぎ棒のお披露目が行われるとの事でした。

【神幸祭 鳳輦神輿氏子各町巡行】
 連休で都心部は車が少なく順調に流れたので、湊一丁目町会についたのは、
朝9時半前でした。
 支度をして、出輿を待っている脇を、神幸祭の行列が神社を出発して行きま
す。車に乗った氏子総代や婦人会、猿田彦もトラックに乗っています。神主さ
ん達は馬に乗っています。白、黒、栗毛。馬は4頭いました。御殿場から来て
いるようです。以前他の祭りで聞いた時も馬方は御殿場だと言っていましたか
ら、あっちの方にお祭り御用達の牧場があるんでしょうね。
 本社の神輿は、黒漆塗りを基調に堂の部分に極彩色の飾りを施した、平屋
台・堂太の大神輿。一文字屋根には巴紋とともに金色の大和雲の紋様が入って
います。すっとのびた鳳が非常に堂々として見えました。大正14年八丁堀、
秋山三五郎師作の立派な本社神輿は残念ながら台車で曳行されておりました。
 情報によれば来年にはあの本社神輿を本当に担ぐんだとか。(だから担ぎ棒
のお披露目もあるんですし、そのために弥生会と言う会も作ったんだそうで
す。)きっと凄い事になるんでしょうね。

 本社神輿  宮元町会

【湊一丁目・宮元】
 手ぬぐいをもらいました。白地に紺色の「鉄砲角」の紋がつなぎ一列。中に
大きく「鉄」の一字と小さく「宮元」が黒ではいっていました。
非常に力強いデザインです。
 朝10時になって宮元の神輿があがります。台輪で3尺3寸、延べ屋根白木造
りの二重勾欄の神輿。行徳浅子周慶昭和11年の作だそうです。柿板葺きの立派
なお仮屋には解説の立て看板が掲げてありました。本棒が角、そえ棒が丸太。
ずっしりと重い神輿です。

 渡御の途中で中央区長が端を取ります。宮元町会の半纏に「中央区長」の名
入りの特性半纏でした。すぐいなくなっちゃいましたけど。
 ビールあり食べ物ありの手厚い接待を受けて昼食はちょっと早めの11時半
前。神輿はこのあと、連合渡御の集合場所へ向かいます。
 渡御の集合場所は、三年前お邪魔した新富町の角。こちらではRさんやN友
会さんにも会う事が出来ました。
 午後からは祭道のM会長と合流すべく銀座二町目の町会へ移動します。

【銀座二町目東】
 ここでも手ぬぐいがもらえました。白とはな紺の染め分け。上三分の一の
はな紺地には牡丹文字の「ぎん座」が白く抜かれ大小散らされています。
弐は下三分の二には小さく「銀座貳」だけ。宮元町会の力強さに対してこちら
は男女いずれにも似合う粋なデザインと言えるでしょう。
 このあたり昔は木挽町といったそうで町会のテントにも大きく「木挽」の文
字が掲げてあります。ちょうど本社の鳳輦神輿が来る時間。神酒所前の道路に
四角く砂を捲き丁寧に掃き清めた後、塩をひとつまみ盛って行列を迎える準備
が整っています。
 オっと酔っ払いのおっさんが大声で喚きながら、掃き清められた砂を足で踏
んづけて行きます。「袋叩きにあうかな」とも思いましたが、怒鳴られて追っ
払われる程度で、係りがもう一度丁寧に掃き清めて、無事行列を迎える事が出
来ました。
 一同お払いを受け鳳輦を見送った後、銀座二町目の神輿があがります。銀座
二町目の神輿は大きさ二尺五寸位でしょうか。白木造り、総彫りの延べ屋根、
勾欄造り、浅草宮本重義の銘板がかかげられておりました。まずは町内を渡御
します。
 渡御の途中はっちゃんは銀座一丁目と二町目の境界あたりのところでネット
で有名な呉服屋さんを見つけたので、半纏姿のまま乱入してしばしの目の保養。
男物の夏帯でピンは18万、キリは2万5千円のお値段でした。

わっしょい  宮入
 トラックで昭和通りを横断した後は、「わっしょい」でひたすら神輿を運び
ます。神輿をかついで小走りで行くんですからたいしたもんです。はっちゃん
は脇をついて行き、写真を撮るだけにさせてもらいました。さすがに深川の半
纏を着た連中は最後迄続いたようです。
 
 神輿を担いで神社迄戻ってきました。銀座二丁目東町会の神輿が本社参拝を
終えた後、はっちゃん達はまた宮元町会に戻る事にしました。と言うより、仲
間のNさんがさっき足を挫いたので、ここであがる事にしたんです。
 車に戻って着替えをすませNさんの自宅近く迄送って行った後、家に帰りつ
いたのは夜七時を少々廻った頃でした。
 翌日、医者で見てもらったNさんの足は単なる捻挫ですんだようです。

    はっちゃん @NIIZA saitama QZM02610 でした。




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