【神輿みたまま】江の島天王祭

★ 情報提供者:はっちゃん

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 こんばんは はっちゃんです。先月「日本一」を担いで以来、仕事だった
り、町内会の掃除だったりと、神輿から離れていたのですが、この7月12
日(日)に久し振りに江の島へ行って担いで来ました。


【片瀬江の島駅】
 去年はRさんZさん達とご一緒した江の島天王祭ですが、今年は「祭道」の
M会長達と一緒に行きました。待ち合わせ場所・時間は小田急線片瀬江の島駅
 改札口朝9時。はっちゃんは豪華に小田急のロマンスカーで出かけました。
 駅に集合したメンバーは、「祭道」からM会長、K副会長、はっちゃん、「
皐月会」から3人、ほかに「祭おやじさん」「まつきちさん」「クマキチさ
ん」以上合計9人、他に写真屋さんが2名。
 江の島海岸の海の家で支度をし荷物を預けます。

【宮出し】
 弁天橋を渡り、急な階段を上がって江の島神社辺津の宮へ着いたのは10
時。氏子代表の挨拶が終って、ここの名物のお囃子「しゃんぎり」が始まった
ところでした。「しゃんぎり」は、錫杖、太鼓、笛が組みあわさった一種のお
囃子です。錫杖を地面に打つけてシャンシャンと鳴らし、柄のついた太鼓(丁
度電々太鼓みたいです。)を打ったり頭上に差し上げてくるくる廻したりしな
がら、神輿を先導します。御囃子連は竜神囃子、まつ囃子、かん囃子、通り囃
子等で8連あるのだそうですが、今は人が少なく皆さんで、兼ねているのだそ
うです。
 しゃんぎりが3回廻ったところで、手拍子が入り神輿が上がります。神輿は
台輪で4尺位の大神輿。胴太で湘南流の箪笥がついた2点棒です。屋根は延べ
屋根一文字。
 担ぎは頭を棒の中にいれる喧嘩担ぎ。この担ぎは棒と肩の関係が普通と逆に
なるんですね。ちょっと担いで反対側の棒に入り直します。はっちゃんはいつ
も左肩で担いでいるので右肩だとすぐ肩が痛くなってしまうんです。先輩から
はどっちの肩でも担げるようになんなきゃダメだといわれているのですが。
 境内の辺津の宮を出てすぐ、同じ境内の八坂神社の前で、神輿を大きく一も
み、もちろん湘南甚句に合わせたどっこいです。そもそも、今日は八坂神社の
お祭りなんですから。いつもは摂社で江の島神社の隅の八坂神社いらっしゃる
建速須佐之男命ですが、今日ばかりは主役。弁天様を尻目にさっそうと、神輿
でおなりです。
 曲がりくねった急な階段をゆっくりゆっくり担ぎ降ろします。下りの階段で
すから、前棒が大変きついんですね。はっちゃんは去年は前棒でがんばりまし
たが、今年は後棒と写真を主にして、階段を下り切ってから、前棒に入れても
らいました。

【神輿整備】
 弁天橋のたもと、二見館の前に着いたところで、神輿は休憩に入ります。こ
こで海中渡御の準備をするのです。
 準備としては
(1)左右の担ぎ棒の下にながい丸太をいれて結ぶ。これでたくさんの担ぎ手が
棒に取りつく事が出来ます。
(2)力綱を、きれいなものから古い方に替える。古い方の綱は毎年水を掛けら
れていますから、表面の絹の色があせ、ところどころほころびも出てきていま
す。
(3)揺珞をはずし、神輿の胴に晒を巻く。揺珞が海水に濡れたら手入れなんか
出来ないでしょう。
といった所でしょうか。もちろんこの間に我々担ぎ手もダボ・半纏を脱いで、
白の褌一丁になります。

【海中渡御】
 去年は橋の袂から、橋の下の岩場から海へ入っていったのですが、今年は噴
水のすぐ前に、桟橋が出来ていて、そこからまっすぐ海へ入っていきました。
 去年岩場の所ですべって頭を打って、救急車騒ぎになった人が出たので、今
年から変わったのかもしれません。あるいはそれとは関係なく、何年か毎に変
わっているだけかもしれませんが。
 天気は良いのですが、海の水は、昨日の雨で濁りが激しく、水温も低めでし
た。はっちゃんにとって今年はじめての海水浴、塩水の刺激が身体のあちこち
にピリピリ来ます。一気に乳のあたりまで海につかります。神輿を担ぐという
より、ユ〜ラリ、ユラリと波間に漂う感じです。湾の中ですから、波はしずか
なのですが、それでも、波が来たときは一瞬神輿がすっと、浮くように感じま
す。
 「御神体は命の御木像と伝えられ、昔対岸の腰越津村に祀られていたが其の
年の海嘯の御窟の前に漂着していたのを島人が拾い上げて此処に祀ったといわ
れている」と神社の縁起書にも紹介されている神様です。年に一度海にお
入りいただくのも当然です。
 海にいたのは小一時間位でしょうか。船に乗った江の島神社の宮司さんが祝
詞をあげ、神輿におはらいを賜わって、神輿の海中渡御は無事終了です。
 神輿は又桟橋を上がって陸にあがり、褌一丁のままで、聖天島公園迄担いで
午前中の渡御は終了です。終了直前に神輿もろとも消防ホースの水を頭からか
ぶります。冷たい水がほてったからだを気持ちよく冷やし、塩を洗いながして
くれます。

【腰越】
 海の家でシャワーを浴びさっぱりとしてから、ビールをとともに昼食休憩。
まつきちさん、クマキチさん、写真屋さんはここで帰宅。ご苦労さまでした。
 祭道、皐月会のメンバーと祭おやじさんは腰越の商店街まで歩きます。
 「祭おやじさん」の半纏は浅草中屋の既成品で背中にちいさく「祭おやじ」
と縫着けてあります。いわく「知らないところへこの半纏でいって、『よろし
く』っていうと『おやじの頼みだからしょうがない。いいよ』って言ってくれ
るから。」だそうです。なるほどね〜。
 龍口寺の交差点の所に、鎌倉市腰越の小動(コユルギ)神社の神輿が据えて
ありました。
江の島神社の神輿が着くのを待っている間に小動神社の神輿を鑑賞します。も
ちろん箪笥を着けた、二転棒の神輿ですが、こちらのほうが少し小さい様です
ね。3尺7寸くらいでしょうか。また胴も細めで、屋根の組み木の段数が大き
くなっています。屋根の形式は湘南でよく見られる小唐破風です。江の島神社
の神輿より、形式はやや新しい感じがしました。

 小動神社も御礼神は須佐之男命、日本武尊命だそうで、この神輿も、この日
午前11時から12時迄腰越の海岸で海中渡御したのだそうです。ちょうど湾
の反対側で向かい合うように二つの本社神輿が海中渡御していた事になります
ね。

【神輿行合】
 江の島神社の神輿が着いて二座の神輿があるいは並び、あるいは前後し一緒
に渡御します。
 町会の神輿が二座以上一緒に渡御することを連合渡御といいますが、本社神
輿の場合はなんというのでしょうか。連合とは言わないということを聞いたこ
とがあるものですから、以前逗子の小坪神社と葉山の森山神社が一緒に渡御し
たときは行合渡御という言葉をつかっていたので、今回はそれに習ってみまし
た。もしふさわしい言葉をご存じでしたら教えて下さい。
 江の島神社はもちろん、小動神社の神輿も担がせてもらいます。
 商店街の真ん中を江の電が走ります。その通りを二座の神輿が並んで渡御す
るのですから、電車が来たときは大変です。電車は徐行して通過しますが、そ
れでも万一に備えて、江の電の係が我々担ぎ屋の安全のためにガードしてくれ
ます。
 今日はこの腰越のほか極楽寺でも神輿が出ていますから、江の電さんも大変
ですね。でも乗客は電車に乗ったまま三座も神輿を見ることが出来るんですか
ら、喜んでもらえたでしょう。

 二座の神輿の渡御がまだまだ続く、午後3時過ぎ、雨がポツポツきたのでM
会長以下の仲間達は、海の家に引きあげます。

 結局江の島を離れたのは4時ちょっと過ぎ。午後6時半に帰宅。無事選挙の
投票にも行く事が出来た充実した日曜でした。

    はっちゃん @NIIZA saitama QZM02610 でした。




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