【神輿みたまま】富岡八幡例大祭 箱崎町 平成11年 8月15日

★ 情報提供者:はっちゃん

トップ >> LIB05 はっちゃんの祭見たままリポート トップ >> 当ページ


 こんばんは 前日の集中豪雨もすっかりあがった8月15日(日) 深川に行っ
てきました。

【発輿前】
 御存じ富岡八幡宮の例大祭。ことしは3年に一度の本祭とあって、待ち合わ
せ時刻朝7時の門前仲町駅はもうすでに人々々。本来の担ぎ手の集合は朝6時
神酒所ですから、みんな集っていて当然なんですけどね。
 ちょうど駅を出た所が今日担ぐ9番箱崎の神輿が据えてあります。さっそく
会長から「箱崎睦」の半纏をもらって着替えます。
 この日の仕度は赤褌・晒の腹巻き・白足袋・豆絞りの鉢巻き・灰色の町会半
纏(襟に箱崎睦背中に神輿)・はらぺこぐまさんが作ってくれた渡御守りの木札
を首からかけて......とここまでが通常の仕度。その他に眼鏡拭用に手拭い一
本懐に忍ばせ、ビニール袋にいれた千円札が5枚はいった神輿用の財布を首か
らかけ、防水仕様の使い捨てカメラも同じく首からぶら下げて準備完了。本日
の仕度は超耐水仕様となっております。
 仕度をしてから朝ごはん。お茶とおにぎり餡パンだってあります。このおに
ぎりちゃんと箱崎の半纏を着ていないともらえないんです。ひとり他の町会の
半纏を着ているのが、おにぎりに手を出して叱られていました。なんせ54基も
でるんですから担ぎ手だけでざっと2万人、他の町会の分迄面倒を見ていたら
収拾がつきませんよね。



【発輿】
 7時半花火があがりいよいよ魁 宮元の神輿が出発順次各町会の神輿が出発
して行きます。箱崎の神輿も手拍子と共に発輿。出た早々からホースの水が。
マンションの5階くらいの住人がホースで水をかけてくれました。
 八幡様の鳥居の前で神輿をさしたあといよいよ8kmの渡御に出発。深川流
の「わっしょい」で担がないと神輿の進みが遅くてダメなんでしょうね。前を
行く新川の神輿との間を測りながら、「急げ」とか「押さえて」の号令が掛か
ります。54基が2時間の時間差できちんと進んで行くには、進行係がずいぶん
神経を使っているんでしょうね。

 箱崎の神輿は唐破風勾欄造り白木総彫の見事な神輿です。神酒所に掲げてあ
った案内札には
----------------------------------------------------------------------
 箱崎町箱四町会大神輿仕様書
  謹製 昭和十一年八月吉日
  神輿師 十四代 浅古周慶 市川市 本行徳
一、二尺五寸 屋根破風型総彫白木神輿
一、この神輿は昭和十一年に発注し水の中に欅の厚木を入れて枯らし三年有余
の歳月を掛けて完成致しました。厚い原木を使用し彫が深く台輪二尺五寸の神
輿の割には貫禄十分の神輿です。
一、特に竜の眼には九十六個の十八金が嵌め込んであります。当時の有志の方
々の金に糸目をつけずに発注した心意気が偲ばれます。
----------------------------------------------------------------------
とありました。3年前の連合渡御の時はしばらく江戸前担ぎになった事もあり
ましたが、今回は終始わっしょいで担ぎとおし、要所要所で神輿を差し上げま
した。

 箱崎の前を行く新川霊一の神輿は大きさは一尺八寸ですが元気のいい担ぎ
で、深川流の揉み上げ、舞い上げもきちんと決めていました。うまく決まると
手から5寸くらいも神輿が舞い上がるんですね。
 箱崎の後に続く豊洲の神輿は二尺三寸。揉み上げはやっていましたが舞い上
げ迄はやっていませんでした。今年大修理をしたばっかりだそうで、ピカピカ
の神輿でした。
 そのほかたくさんたくさん、楽しい神輿があるはずなのですが、神輿の移動
が早く他の神輿を見に行けませんでした。いったん離れると追い付くのが大変
なんですから。


【水かけさまざま】
 恒例の消防団の消火栓からの水掛けは、要所要所で行われていました。クラ
イマックスの永代通りでは婦人消防団の放水もありました。出動服にヘルメッ
ト姿でタップリと水を掛けてくれます。慣れない人がやるとなかなかピタッと
神輿にはかからないんっすね。人にばっかりかかったり、手前に落ちたり、遅
かったり、もちろん横から掛けたら水圧で事故が起きかねないでしょうし。ぴ
ったり決まって鳳凰に放水できたら拍手喝采です。
 バケツを持ってタイミングを図っている人がいたらすかさず近付いて行っ
て、バケツをひっくり返して、自分にかかるようにしてあげます。暑いんです
から、少し自分もかかった方が良いんです。ビックリした顔の人はいても、お
こる人はまずいません。子供を泣かさないようにだけは気をつけないと行けま
せんが。
 突然後ろから水鉄砲で襟に顔に眼鏡にたっぷりとかけられました。「だれだ
ろう?」放水が終わって顔を見るとRさんでした。今回の我々の半纏もRさん
に用意して頂いたんです。なんとRさんは首から小さなバケツをぶら下げ水鉄
砲を片手に完全武装。すきですね〜Rさんも。
 そしてお馴染み石島の小型トラック、佐賀町の大形トラック荷台満載した水
掛けです。笛がなって一斉に放水がはじまると、担いでいる方は息が出来ない
位です。でもこれがないと、深川らしくありません。
 そして、沿道のお店から住宅からマンションからホースが延びて景気付けの
みずがバシャバシャ担ぎ手もギャラリーも一緒に祭りを楽しみます。


【後半戦で】
 永代橋を渡っていよいよ祭りの最後の盛り上がり。広い通り一杯の観客の前
を神輿が進んで行きます。今日飲んだ缶ビールは何本でしょう。缶ビールはサ
ッポロ製の駒番表が印刷された特製品。キリンも深川大祭特製缶ビールでし
た。値段は 220円 230円 350円様々です。酒屋で買うのが安いのですが、たま
には屋台のお兄さんにもつきあっちゃいました。(単に飲みたくなったら我慢
できないためなんですが。)

 八幡様を過ぎて、流れ解散になる直前にゆたかさんに会えました。白絣の上
からしたっけカトさんの用意してくれた深濱の半纏を着ていました。でもその
格好で担げましたか?わざわざこの祭りのために大阪から遠征御苦労様です。
これが終わったら郡上八幡へ遠征。ますます御苦労様です。

 前回の大祭では、解散地点から箱崎の神酒所迄神輿も担ぎ手もトラックの荷
台で帰ったのですが、今年はトラックに乗るのは神輿の面倒を見る20人だけ。
それ以外は地下鉄で茅場町迄帰るんだそうです。その為本日は半纏を着た人は
フリーパスで改札を通れます。トラックの荷台でたったまま乗るのもまた快感
でしたが、万一の場合悲惨な事故につながるので、今年からかわったんでしょ
う。まあその方がいいでしょうね。
 ひと休みして町会近くの公園から最後の担ぎに入ります。箱崎町会は天下の
IBMも町会なんですね。金30万円の花掛けが上がっておりました。一番はY
新聞が50万円。今を時めくSバンクが3万円チョッチ渋いかな。金髪のお姉さ
んが端に入って花を添えて無事お開き。もちろんまたまたたっぷり水をあびま
した。
 担ぎと水を浴びた後の疲労で電車のシートにドテ〜となって家に辿り着いた
のは夕方5時半すぎ、朝家を出てからちょうど12時間でした。

    はっちゃん @NIIZA saitama QZM02610 でした。




目次へ